農園だよりDiary

2005年4

2005.04.08
私達の住む阿蘇地方は、草原におおわれたカルデラに囲まれて、農業や観光が主な産業の地域です。

 今年も3月20日に恒例の野焼きが行われました。この野焼きは平安時代からずっと続けられ千年の 歴史があると言われています。外輪山の牧野面積は2万3千haで、そのうち1万7千haで野焼きが 行われます。これは草の芽吹きをよくするために行うのです。私は野焼きが大好きです。一年に一度 公然と仕事で火が付けられるし、 その火の凄さは参加した人しか 体験できない迫力があります。

 一年をかけて成長した、萱や 根ザサが山肌をなめる炎によって凄まじい音とまっすぐに直視でき ないような 熱線を放って焼けていく様は言葉に言い表せません。 私たちはみんな火消し棒を持って参加します。これは竹の先を輪って葛のつるを横に編んで作ります。 これで防火帯の火を消していきます。今までの枯草の野原が数時間の内に見渡す限りの真っ黒の大地に変わります。

 野焼きが終わると春がやってきます。新芽が芽吹き、日一日と緑が濃くなって、5月の連休はワラビ狩りの一番いい頃になりますね。
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