農園だよりDiary

2015年12

2015.12.09
 皆さん今日は。

 フランスでは今、「COP21」が開かれ地球温暖化防止対策の会議が行われています。地球規模の気象変動と言っても遠い世界の事と今までは思っていました。ところが今年は「ミラクルエルニーニョ」と言う予測が出ていましたが、本当にそうではないかなと思うような気候が阿蘇では続いています。夏から秋の天候は先月号までにお伝えした通りですが、例年なら霜が降りて、畑や防寒をしていないハウスの中の作物でもみんな枯れてしまうこの時期、弱い霜は何回か降りましたが全てを枯らすような激しい霜はまだ降りません。11月20日に収穫を終えたハウスのトマトの樹も例年なら霜枯れするのに今年は元気です。綺麗な実がまだ沢山なっていますが来年に向けて片付ける為に根を引き抜いて枯らしています。12月になっても激しい霜が降りないのは私の記憶の中では初めてです。気候が暖かいと日々の生活には楽ですが、農家の視点からは害虫が越冬したり、作物の生育が早まって価格が暴落したりあまり良いことは有りません。安定した食料生産は安定した環境の中でこそ出来るものですので、自分の出来る範囲で温暖化防止を実践していきたいと思っています。

 そんな中で我が家のイチゴハウスでは真っ赤なイチゴが実り11月中旬から収穫が始まりました。

 イチゴは本来暖かい環境の作物です。寒くないように、そして暖房の燃料をなるべく燃やさないように夜間は3重にビニールを被覆して防寒対策をするのですが今年はまだ2重被覆で間に合っています。これは暖冬のおかげでしょうか。気温が暖かいおかげでイチゴの生育も順調です。3月から苗つくりを始め、9月にハウス内に植え付け、株を大きく育ててやっと実ったイチゴです。収穫の喜びは格別です。これからクリスマス、お正月などイチゴが食卓に登場する季節ごとの行事が有りますが来年の5月まで毎日の収穫に励みます。

無人直売所

 前述しました様にトマト選果場の稼働が終了し、例年なら枯れてないはずのトマトが沢山ありましたので我が家の若夫婦が無人直売所をトマトハウスの前に作りました。

 我が家のトマトハウスは25年トマトを作り続けています。トマトは毎年作り続けると土が悪くなって病気が発生して枯れてしまいます。それを防ぐために薬剤で土を消毒します。我が家のハウスも初めの10年は土の消毒をしていましたが消毒しても土が段々悪くなってトマトの収量が少なくなって行きました。土は砂漠化し、病気は広がってもうトマトつくりはやめようかとまで考えました。しかしこれは何かが間違っているのではと思い、土の消毒をやめて阿蘇の原野に沢山ある野草を刈って土に入れたり、「ぼかし肥」を作って入れたりいろんなことをして土つくりをしました。それでも10年はボチボチでしたが最近では土の中にミミズが住むようになり病気もなくなり収量も毎年前年を上回るようになりました。味については我が家で食べるのは我が家のトマトだけですのでこんなもんだと思っていたのですが、御近所や知人にあげると我が家のは味が良いとの事、お世辞半分でもうれしいものです。そんなこともあり直売所の反応が気になっていました。結果は無人ですのでお客さんの反応は解りませんが販売はまずまずの様です。やはり作物つくりの基本は土つくりですね。

合鴨の肉が出来ました

 今年も合鴨の肉が出来ました。半身(胸、もも肉各1枚)約400g送料別1,000円で販売致します。宜しくお願いします。
PAGE TOP