農園だよりDiary

2017年5

2017.05.21
 皆さん 今日は。

 新緑の風馨る五月になり、外輪山の、野焼きの後の黒々した山肌も、やっと緑色に覆われました。4月まであんなに悪かった天候も回復して、農作業もはかどるようになりました。昨年の熊本地震で被害を受けた、我が家のトマトハウスの修理も、悪天候で工事が遅れてトマトの植え付けに間に合うのか心配しましたが、フィルム張りも出来て、何とか5月2日から植え付けが始まりました。

 トマト植えは苗の花の咲き具合を見て、1日に2千株ほど植えます。
一家総出の作業です。我が家の中国からの研修生も大活躍です。写真右の宋さんは研修期間3年になり、5月末で帰国の予定です。とても真面目な人で頑張ってくれました。写真左の肖さんは今年の4月に来た人で、これから3年間、研修のスタートです。二人とも中国東北部、吉林省出身なのでハウス内の暑さは大変だろうと思いますが、腰をかがめての作業に頑張ってくれました。全部で8千株植え付けますので、まだまだ大変です。

 我が家では今が一年で最も忙しい時期です。昨年9月に植え付けたイチゴが、まだまだジャンジャン実を付けるので毎朝収穫をしています。その傍らで、トマトの準備と田んぼの準備をしています。トマトは植え付けると毎日の管理に気が抜けませんが、田んぼもその時期その時期にやるべき事をちゃんとやって行かないと後で悔やむことになります。

 今は苗つくりが大切な作業です。もし出来が悪かったり不足した時、普通なら近所の余り苗を貰ってきて植えれば済むことですが、我が家の米は有機JAS法に沿ったつくり方をしているので、そういう訳にはいかないのです。苗の時期から化学肥料、農薬を使わない育苗に取り組んでいます。写真は育苗の様子です。ハウスの地面にビニールを敷いて地下水を貯めてプール育苗をしていますが、この方法だとしっかりした良い苗が出来ます。

 写真は今年使用する田んぼの肥料です。すべて有機JAS法で使用が認められた肥料です。
・マルイ有機 : 鶏糞と焼酎粕を合わせて醗酵させた肥料
・グアノG : インドネシア産。海鳥の糞の化石を砕いて粒状化した肥料
・綜合ミネラル宝素 : 山梨県の長寿の地域で有名な上野原の大地の岩石を砕いて粒状化した肥料

 今年も例年通りの肥料で栽培をします。マルイ有機は焼酎粕の酵母が生きているので、田んぼの微生物相を豊かにしてくれることを期待しています。グアノGは稲の葉や茎を固くして病害虫に対して強くしてくれます。総合ミネラル宝素はミネラルを補給して米の味を良くしてくれます。

 これらの肥料は天気の合間を縫って散布し、土と混ぜ合わせて馴染ませています。これから水を貯め、代掻き、田植えと作業は進んで行きます。5月17日には鴨の雛が大阪からやってきて、ピヨピヨ愛くるしく動きまわり、家族みんなも世話に動かされます。いよいよ今年も合鴨と一緒の米つくりの始まりです。
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