農園だよりDiary

2018年2

2018.02.04
 皆さん今日は。

 毎日寒い日が続きますが、いかがお過ごしですか。今年の冬は数年に一度と言われる寒波の影響で本当に冬らしい冬になりました。南国九州でも高冷地の阿蘇では雪景色がしばしば見られるのですが、今年は例年になく回数が多いですね。内牧温泉の落葉したケヤキ並木の枝先にも雪が降り積もり、モノトーンの世界に華やかさをプラスしてくれました。阿蘇山はずっと雪景色ですが里の方の雪は日が照るとすぐに融けて、この素晴らしい景色もすぐになくなってしまいます。冬が寒いと作物の害虫も少ないと言われています。この寒波も作物の為にはプラスになるんだと前向きに捉えて行きましょう。今日は「立春」、もう春はすぐそこです。

 そんな毎日寒い日が続くなか、1月8日から3泊でタイ、バンコクを旅行してきました。気温30℃、真っ青の空、ゆったりとした時間の流れ「タイに来たぞ!」と叫びたくなるような解放感に満たされますが日本との気温差が大きすぎて強い日差しの日向を歩くのはちょっと怖いような気も。しかし観光初日、バンコク近郊の世界遺産「アユタヤ」に着くと乾季で風が心地よくて、前日、ガイドさんから「観光地ですがタイの人にとって聖なる場所なので暑いけど半ズボンはだめですよ」と言われて長ズボン、Tシャツで行きましたが思ったほど蒸し暑くはありませんでした。この遺跡の入場ゲートでは仏教の作法に則り、合掌、一礼して入場しました。広い敷地には仏塔、回廊があり、高さ約1mの石造の「菩提樹の葉」に囲まれた王族の墓の前では合掌しました。菩提樹の根に囲まれた仏頭、首のない仏像など美術的にも優れた物を残したこの王朝は400年間ほど栄えた後、250年前ビルマ軍に侵略され、その時この遺跡も破壊され長年放置されていたそうです。場内にはアジア系、ヨーロッパ系の観光客、それからタイ国内の人、学生の団体等、沢山の人でいっぱいですが、傍らでは炎天下の下、作業員が煉瓦を一ずつ並べて地道な修復作業が進められていました。しかし修復が済んだのはごく一部で完了までには長い年月が必要なようです。アユタヤ文明に浸りながら場外に出ると「象乗り」が有りました。一人1200バーツ(日本円換算4200円)、象の背に揺られて20分ほど昔の王様目線で一帯を巡る事が出来ました。貴重な体験でした。

 2日目は映画「戦場にかける橋」で有名なカンチャナブリ観光です。クウェー川鉄橋駅まで車で移動、列車が来るまで鉄橋を歩いて観光、ここからディーゼルカーに揺られ沿線の農場の、のどかな風景を見ながら2時間でナムトック到着。川岸の断崖の岩を削って橋脚が作られレールが敷設されている上を歩いて観光することが出来ます。この駅から先は廃線になっていますが「チョンカイの切通し」と呼ばれる工事最大の難所が有るそうです。その後「JEATH戦争博物館」を訪れ、この「死の鉄道」と呼ばれる路線(全長415㎞、見積り工期5年)を日本軍はアジア人30万人、連合軍捕虜6.5万人を動員し、1年3か月で完成させ動員された人の4割が死亡した事を知りました。のどかな景色の裏側にある凄まじい凄惨な歴史の一端を垣間見る思いがしました。
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