農園だよりDiary

2019年5

2019.05.07
 皆さんこんにちは。

 元号が令和に代り、第1回目の農園だよりになります。これからも身近な話題を書き続けて行きたいと思っています。拙い文章ですが宜しくお願いします。

 私、61歳。昭和と平成を半分ずつ生きてきました。29歳で結婚し30で父から経営を譲り受け、平成になり、妻と二人で子供を育て両親を見送り、仕事に打ち込んできた、あっという間の30年。私の百姓人生そのものの平成の時代でした。昨年、息子にトマトとイチゴの経営を譲り、有機米と有機トマトの栽培が私の担当になりました。周りの人から見ると、まだまだ若くて現役バリバリのようですが我が家も、それから元号も新しい時代になり脇役に徹しようと思っています。しかし、まだ老け込むにはちょっと早い気もするので時間を作って旅行と、最近ちょっとはまっているゴルフを楽しみながら農業に精を出したいと思っています。

 そんな4月24日。車で20分、外輪山に登る用が有りました。野焼きからちょうど一月、真っ黒だった大地はススキが伸びて薄緑に代っていました。よく見るとワラビが伸びています。長さ20cmほど。山の土が崩れて堆積したようなところだったので土が肥えていたのでしょう。太くて柔らか、食べごろです。まさかワラビが出ていると思わなかったので袋も何も用意していません。30分程、被っていた帽子に山盛り採って帰りました。

 翌日、山のワラビも出ていた事だし、我が家の家庭菜園の隅に植えているウドを見に行きました。植えてから4,5年。何の手入れもしなかったので今まで食べられるものは出来ませんでした。今年は春先、株の周りに枠を作り、山土ともみ殻を山盛りにしていました。近づくと籾殻の山の上に小さな葉が。籾殻に手を差し入れ株元から引き抜くと50cmの真っ白なウドです。夕飯は昨日採ったあく抜きしたワラビの煮しめと、今採れたての酢味噌で食べる生のウド。ワラビは特有の風味と触感がたまりません。また普通、阿蘇の山ウドはアクが強く、さっと湯通し酢味噌で、また天ぷら、きんぴら等で食べるのですがこのウドは違います。アクと言うか風味は有るのに甘いのです。もちろん生ですから食感はサクサク。酢味噌とマッチして美味です。思わず焼酎が進みます。

 我が家の田植えは5月20日前後を予定しています。これから田んぼに水を入れて苗がスムーズに根を張れるように土と水をこねてトロトロにする代掻き作業をします。また田んぼは米が実るまで水を溜めなければなりません。そのための畔が大切です。昔、父の代には毎日鍬で畔塗をしていました。大変な作業だった事でしょう。今は畔塗機で簡単に塗ってしまいます。また土の畔は毎年管理が大変なのでコンクリートの畔に少しずつ変えていましたが熊本地震で数メートルおきに亀裂が入り修理しなければいけなくなりました。形あるものはいつか壊れるものですね。しかし、修理しながら大切に使っていきたいと思っています。
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