農園だよりDiary

2020年2

2020.02.08
 皆さんこんにちは。

 今年の阿蘇の冬は例年になく暖かい日が続いていますが、皆様の所は如何ですか。1898年に日本でも気象統計が取られるようになり、昨年は統計開始以来最高の年平均気温を記録したそうです。冬は暖かく、夏は体温を超える猛暑。自然を相手に仕事をしている農家は実感として解ります。昨年の2月号では氷の造型が美しい「古閑の滝」が凍らない話を書きましたが、今年も昨年以上に暖かく氷は発達していません。暦の上では立春。もう春なのですが実際にはこの時期が本当の「冬」ですね。阿蘇では1月、春の様なポカポカ陽気が続き下旬にまとまった雨が降りました。本当なら大雪になる降水量でしたが雨でした。今年はもう雪は降らないだろうと思っていたら昨日(7日)朝から底冷えがし、降り出した雨がみぞれになり、やがて雪になりました。田んぼも周りの木々も真っ白です。久々の雪景色、綺麗でした。もう少し積もって写真を撮ろうと思い他の事をしていたらいつの間にか雪はみぞれになり白かった田んぼは黒くなっていました。シャッターチャンスを逃してしまい後悔しましたが後の祭りでした。気を取り直して今朝、「雪の阿蘇山」を撮ろうと張り切っていたら、この時期には珍しい雲海で家の周りは霧で真っ白。大観峰の登山道中腹、やっと霧が晴れて見通しが良くなった所で、たぶん今季最初で最後の「雪」をカメラに収めました。私が子供の頃には積雪30cmは当たり前。雪だるまや小さなカマクラを作って遊びました。本当の昔話になってしまいました。

 この気候で農作物にも異変が起きています。農業専門誌には「キャベツ、白菜等の葉物、大根等の冬野菜の生育が暖かさで進み過ぎ、また生育が良く価格が暴落して平年の半値。これでは農家経営が成立たない」と言う記事が載っていました。農家は長年の経験でこの時期に種を蒔いたら収穫はこの時期だと言うのが分かっています。市場の荷動きを予測し価格が高い時期を狙って種まきをしていたのがこの暖冬により、前倒しの生育になっているようです。これまでの農家の経験があてにならない時代になりました。他人ごとでは有りません。4月になると我が家でも米の種まきをしますが長年の経験で稲の生育具合は頭の中に入っています。それがあてにならなくなると言う事は恐ろしい事です。

 我が家の庭の梅の花。昨年の今、2分咲き位の開花でした。今年は御覧のとおり開花までもう一息と言う所でしょうか。植物の世界は不思議ですね。野菜は暖冬で生育が早くなるのに梅の花はそうではないようです。桜や梅など木に咲く花は前年の夏に花芽が出来、春に咲くように眠りに就きます。間違って春とよく似た気候の秋に目覚めて開花しないように、しっかり寒さにさらされ本当の冬を乗り切らないと目覚めないようになっています。ところが近年の暖冬では植物も本当の冬が来たのか、今、目覚めてこれからが本当の冬だったらどうしようと迷って開花が遅くなっているようです。昨年の桜の開花、例年全国でもトップに咲く熊本城のソメイヨシノが福岡より遅くなり、本来なら南から北上するはずの桜前線が乱れました。しかしこれまで南にある鹿児島県より先に熊本県が咲いていたと言うのも変な話ですね。鹿児島の桜はずっと以前から冬はもう過ぎたのか、まだ過ぎていないのか迷っていたんですね。
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