農園だよりDiary

2020年9

2020.09.07
 皆さんこんにちは。

 今年の猛暑は堪えましたね。皆様お変わりございませんか。テレビでは連日高温記録更新のニュースが流れていましたが、記録更新はやっと収まったようですね。私の子供の頃は気温30℃と言うのはとても高温だったように思いますが、今は40℃の時代になりました。沖縄は亜熱帯で暑い所でしたが、最近は本州の方が暑くなり沖縄へ避暑に行く時代になったようです。世紀が変わると気温も変わり、生活スタイルも変わるものでしょうか。
 わが家はハウスでトマトも栽培していますが、ハウスの中は外気+α℃暑いです。その中でトマトが実を結ぶように蜂を放しています。例年なら7月、8月、9月と順調に実を結ぶのですが今年は8月中下旬、蜂が花にとまらなくなりました。よくよく観察してみると高温の影響で花の「おしべ」の発達が悪いのが原因のようでした。おしべが成熟しないと花粉が出なく、花粉目当てに花を訪れる蜂にとって、見た目には綺麗でも花粉のない花は何の魅力もないものなのでしょう。

 これまで経験したことがない事が発生し、良い結果、又は、悪い結果になった時、「想定外」と言う言葉がよく使われます。今年のトマトでの経験は、これまで蜂を放しておけば自然と実を結ぶと言う常識が、ちゃんと温度が上がりすぎないよう対策をしなければならないと言う常識に塗り替えられたものでした。来年はハウス内の温度が高くならないよう対策を考えているところです。
 温暖化に伴い台風も大きくなっているようです。9月2日には9号、そして昨日から今日、10号が九州西方を通過して行きました。特にテレビで見る10号の雲の画像では渦巻の大きさ、「目」の大きさはこれまでとは比較にならないものでした。テレビのニュースでも「これまでに経験したことがない」と言うフレーズが盛んに使われ、どんな被害が起きるのかを皆に「想定」させているようでした。我が家ではビニールハウスや田んぼの稲、住居、納屋、機械類等、沢山の守るべき物があります。これまで40数年農業に携わり、特に台風被害が大きい九州で、その中でも風に弱いハウス園芸に取り組み、幾度となくハウスが潰され辛酸を舐めてきました。どのコースで来ると被害が大きいとかある程度の経験値は持っているつもりです。しかし今度の10号は正に「これまでに経験したことがない」台風でこれまで私が経験してきた被害を思い出し、つなぎ合わせて想定し対策をしました。結果は幸いにも接近したときには勢力が衰え、大きな被害は免れました。被害が起きた後の片付けには多くの労力を要します。それに比べれば被害を受けない対策の労力は小さなものです。

今月から新米になります

 皆様方には定期購入のお申込みを頂き、誠に有難うございます。お陰様で私共も安心して作付に励むことが出来ます。

 農産物の生産は天候に左右されます。特に最近は上述のように思わぬ気象状況で作柄が不安定になり収量が少ない事があります。昨年産も天候不順による不作で収量が少なく、やりくりが大変でした。そんな状況の中で今春、コロナが発生し負の消費者心理の中でネットやその他でご注文を多数いただき有り難い反面、在庫を考えると喜べない現実がありました。食べ物の生産者としては必要とされている方にはお分けするのが「道理」だと思うのですが、定期ご購入のお客様の分は確保しておかなければならず、他のお客様には大変申し訳なかったのですが売り切れと言う事で対応させて頂きました。そういう事で8月発送分をもって在庫はゼロ。我が家の分も放出して何とか賄う事が出来ました。例年、10月から新米に切り替わりますが今年は今月から新米を送らせて頂きます。
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