皆さん今日は。  今年の秋は例年になく暖かい日が続いていましたが、庭の木々は暦どおりに色づき鮮やかな彩を楽しませてくれました。


今年は熊本地震が発生し自然の脅威を思い知らされた年でしたが、春夏秋冬、自然の摂理によって人の暮らしに潤いを与えてくれるし、何と言っても農業は自然の恩恵を受けて成り立つ生業です。自然界の一員としての農業者で有りたいと思っています。

 年末は一年を振り返って今年の反省をする季節です。米つくりの世界でも本年産のコメの出来栄えを競うコンクールが各地で行われています。中でも最大規模の大会、「第18回 米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」が今日と明日(12月3、4日)熊本県菊池市で開催され全国各地から、海外(台湾、中国)も含めて5600点を超える出品があり美味しい米つくりに燃える全国の米農家が集いました。大会では5年連続金賞受賞者の会、「名稲会」会員の講演会が行われ「未来を見据えた売れる米つくり」と題して5名の方から講演を頂きました。


今、日本の農業は混迷の世界経済の中で先行きの見えない状況になっています。海外の安い労働力を使って生産された農産物や、大規模機械化農場の除草剤や農薬をたっぷり使った遺伝子組み換え農産物がどんどん輸入される時代が訪れようとしています。そういう時代の中で今、私たちが出来る事、しなければならないことについて大きな示唆を頂きました。私達「あそ有機農園」の生産者が皆様にお届けしている合鴨米は海外の米と比較すると価格では太刀打ち出来ません。しかし大規模農場がまねのできない、田んぼの隅隅まで合鴨が泳ぎ回り、残った雑草を人の手で取るきめ細かな管理では負けません。講師曰く「安心安全というけれど。安全は作れるけれど安心は信頼関係を深めなければ簡単に作れない。」「世の中には色んな食べ物が出回っています。その中でお客様の健康を考え責任を持ち、喜んでもらえる農産物をつくるのが農家の仕事です。」正に名言です。あそ有機農園も設立20週年を迎えようとしていますが、私たちも設立以来この言葉の通り太陽に真っ正直な姿勢で作物を作り、出来た農産物をお届けして皆様から喜んで頂ける、そのことを目標に日々活動してまいりました。


 この大会では主催者発行の分析資料集を見ると、5600検体の中で「有機JAS」の米は数えるほどしかありませんでした。その中で10生産者、13検体全て有機JASを出品したグループは私達だけでした。これは全国に胸を張ってアピール出来る事だと思っています。あそ有機農園では、皆様にお届けしている米そのままを出品して、安全性だけではなく美味しさも追求した栽培の手掛かりを求めて参加しています。講演の中でも稲の生理に基づいた栽培技術、土つくりの話もあり、全国の生産者が集結するととんでもないエネルギーを感じました。
 今回のまとめとして、「食」は社会安定の基本ですが、お腹が満たされれば何でもいいわけではないはずです。あそ有機農園は「質」をこれからも追求してまいります。
         写真 文  山本誠也