皆さん今日は。例年、4月のお便りは桜の開花の話題をトップに持ってくるのですが、今年は開花が遅れて違う話題にしようかなと思っていました。しかし昨日(4月8日)、暖かい雨とその後に薄日が差して、一気に開花が進み阿蘇神社の桜も七分咲きになっていました。
例年、4月1日には満開になっていますので10日位遅れているようです。昨年、4月16日の地震で阿蘇神社の楼門や拝殿が倒壊して、現在復旧工事の為に仮屋が建てられ景色は変わりましたが、桜はいつもと変わらずに咲いてくれました。


 この時期、阿蘇の特産「阿蘇たかな」の収穫と漬込みが各家庭で行われます。桜と同様、高菜も生育が遅れて2週間遅れてやっと収穫できました。以前はどこの農家も畑に沢山栽培して、家族総出で「たかなおり」をして、漬物業者に販売していましたが、今では我が家で食べる分だけ、短時間で終わります。「たかな漬」は以前、阿蘇の食卓には毎日欠かせない物でしたが、今では緑が鮮やかな「新漬け」の時期に、春の味として楽しむ程度になってしまいました。


 今年の桜や高菜が遅れたのには天候不順に原因が有るようです。3月下旬から連日雨、4月になっても雪やあられが降り、寒い日が続きました。この悪天候で我が家のトマトハウスの工事もストップして、5月上旬にはトマトの植え付け作業を予定しているのに、まだフィルム張りが完成していません。このハウスは昨年の地震の揺れによって接合が外れてしまい、修理の為にフィルムを剥がしてしまいました。
幸いなことに、昨年、九州には台風の襲来がなかったので事なきを得ましたが、もし台風が来ていたら屋根が吹き飛び、大変な被害を受けたことでしょう。とにかく骨組部分の修理は昨年末に終わり、3月の暖かくなってフィルムを張る計画だったのですが、こういう状況で大幅に遅れています。作業班の職人も地震災害の家屋解体作業に駆り出されて人手不足の状況だそうで、応援も望み薄の様です。来週には天候も回復するようですので、取りあえず屋根だけでも出来ると何とか植え付けの準備が出来るでしょう。天に向かって祈るのみです。


 そういう事ですべての作業が遅れています。田んぼの作業も、もっと早い時期に耕して、もう肥料を散布する時期なのですが田んぼが乾かなくて、4月になって2,3日晴れたのを見計らってささっと耕しました。地震の揺れで沢山の田んぼで液状化現象が起こり地盤の構造が変化して湿田化してしまっているようです。元に戻るには何年か掛かることでしょうが状況を見ながら対応して行かねばと考えています。


 農業は自然の中で、自然の力に助けられて作物を育てる仕事です。今年のように雨が多い年も有るし、雨が降らずに困る年も有ります。いろんな状況の中でも、何とか対応して作物を育てるのが私達、農家の務めです。来月以降は好転した状況を皆様にお伝え出来るように頑張ります。

写真 文 山本誠也