農園だよりDiary

2015年9

2015.09.12
 皆さん今日は。

 如何お過ごしですか。阿蘇では先月のお盆前までは熱中症になるような暑さで参っていましたが8月12日から曇天になり、25日には台風15号が襲来して幸い我が家では大きな被害は有りませんでしたが数日前からハウスの台風対策や家の周りの片付け等ひと騒動でした。 台風一過で晴れるかなと思いきや秋雨前線が活発化したそうで連日の曇雨天です。今年は7月下旬から8月上旬の2週間で夏を使い切ってしまったようですね。

 そんな不安定な天候の9月2、3日、関東一円で有機農産物や安全志向の加工食品、生活資材の宅配事業を展開されている「大地を守る会」の米生産者会議が阿蘇で開催され北海道、東北をはじめ全国各地の生産者、大地を守る会の役職員、消費者運営委員総勢80人の皆さんの参加を頂きました。

 これまでの開催地は東北、北海道、関東が主で今回19回目にして初めて関東以西、それも九州の阿蘇で開催されると言う事であそ有機農園のこれまでの活動実績が全国の生産者に認められた証だろうと喜ぶと同時にホスト産地として全国の皆様に満足して頂けるよう責任の重大さも感じておりました。

 初日は講演会、事例報告、懇親会。二日目は圃場視察、観光という日程で進行され、会議のテーマは一昨年、国連食糧農業機構(FAO)から認定された「阿蘇世界農業遺産」です。基調講演は小野泰輔熊本県副知事にお願いし「認定までの経緯とこれから」と題して御講演をいただきました。阿蘇の自然で最も特徴的なものは3万haとも言われる広大な原野です。これは長い年月の中で阿蘇の人々の営みによって作られた半自然環境です。その原野から生み出される豊富な水と野草を利用して阿蘇の農業は受け継がれてきました。今後は阿蘇の農産物を積極的にアピールすることが持続可能な阿蘇の農業にとって不可欠だというお話を頂きました。

 二日目の現地視察では我が家の田んぼを見て頂き、車窓から道路わきの至る所に湧き出ている水を見ながら阿蘇神社に着き、皆で今年の稲の豊作を祈願しました。

神社の参道は別名「水基通り」と呼ばれ、豊かな地下水が家々の軒先に置かれた苔むした石臼に流れ込み誰でも自由に飲むことができるようになっています。その水を備え付けの柄杓で汲み取って飲みながら阿蘇の原野の恵みを感じてもらえたのではないかと思いました。

 その後大観峰に移動し阿蘇のカルデラを見た後、産山村の名水百選「池山水源」で毎分50トンの湧水を見て頂き阿蘇の原野とその恵みの水を実感して頂いたあと「阿蘇の赤牛」の焼き肉を食べて閉会しました。皆さんから阿蘇について絶賛のお言葉を頂きました。阿蘇の住人として大変誇りに思います。ありがとうございました。

お詫びとお知らせ
 皆様には長年我が家の「有機JASコシヒカリ」をご利用頂きありがとうございます。
今年も皆様のご期待に応えるべく栽培に努めてまいりましたが、生育途中からどうも稲の姿が違う事に気づき調べてみると種子をJAから購入時点で私の初歩的なミスで「ヒノヒカリ」と間違えていたことが判りました。申し訳ありませんでした。ヒノヒカリは気温の高い九州でも安定してコシヒカリの特性が発揮できるように宮崎農業試験場で「コシヒカリ」と「黄金晴」を交配させて育種された品種で食味は「特A」に認定されています。また合鴨農法、有機JASと言う点では従来と同じですので安心してご利用いただけるものと確信いたしております。

 大変な手違いで皆様には大変なご迷惑をお掛け致しますが今後とも宜しくお願い申し上げます。
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