農園だよりDiary

2018年4

2018.04.03
 皆さん今日は。

 永かった冬も、やっと通り過ぎ春本番になりましたね。全国版のニュースでは随分早くから桜の開花情報がながれていました。高冷地の阿蘇ではまだ咲かないだろうと思っていたら最近の好天で一気に咲き始め、今日、阿蘇神社に行ってみたらもう満開でした。久しぶりの境内は地震で倒壊した建物の復旧作業が行われていて、塀の中ではクレーンが立ち、楼門が有った所には足場が組まれ、工事現場らしい騒音が聞こえていました。塀の外の桜並木の方は静かで、ミスマッチですね。工事がいつ完成するのかは分かりませんが桜と楼門の写真を早くこの会報に載せられる事を願っています。肝心の桜の話ですが、周りの山々をよく見ると杉林の中に山桜が至る所咲いています。車で走ると若い木、老木、ソメイヨシノやいろんな品種。コブシ、モクレン、椿、ユキヤナギ、その他名前が分からない木、等々も一斉に開花し花づくしです。

 地面に目をやると(左上)田んぼ一面のナズナ、(右上)西洋タンポポ、(左下)ツクシ、(右下)ホトケノザ等、地味ですが、よく見ると可憐な花を咲かせて自己主張をしている花でいっぱいです。テレビの番組で高山植物が春になると一斉に花を咲かせる様子を写した場面を思い出しました。今年の阿蘇の冬は例年になく厳しかったので、どの植物もじっと我慢をしていたのでしょう。そして暖かい春が来てみんな一斉に目を覚まし例年にない見事な花の競演を見せてくれています。また、3月下旬から2週間好天続きです。先月のこの会報でも紹介した我が家のサンシュウ、色はくすんできましたがまだまだ観賞に耐える花を持続させています。どの花も雨に当たらないので長持ちしますね。

 毎日の好天で植物だけではなく農家も(私も)目を覚ましました。3月前半は寒いし、田んぼは乾いていないし、インフルエンザに罹ったし今一つ気合に欠けた所がありましたが、さすが太陽の力です。暖かい陽気と強い太陽光を浴びて「やる気スウィッチ」がONになり、一日中トラクターに乗っていても苦にはなりません。また田んぼが乾いているので微妙な高低差を均す作業が楽に出来て仕事がはかどります。

 3月24日。用水路修理をしました。この深さ1.5m、幅2mの幹線用水路は2年前の熊本地震で壁が写真のように2か所壊れて2年間はベニヤ板を当てて応急修理をして水を流していました。さすがにベニヤ板では3年は無理ですね。しかし県も市も土地改良組合もどこも修理をしてくれません。というわけで用水委員10人で修理をしました。壊れた部分を綺麗に片づけてコンクリートパネルを作り、生コンクリートを流し込んでも壊れないようにしっかり固定して午後から生コンクリートを流し込みました。やれば何とかなるもんですね。農家は農閑期に土木の作業に行く人有り、道具はそれぞれ持ち寄れば何でも揃う、後はやる気次第。誰もしてくれないなら自分たちでやるしかない。と言う事で見事に修理が出来ました。「農家力」です。
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