農園だよりDiary

2020年5

2020.05.03
 皆さんこんにちは。

 昨年のこの月の「農園だより」ではワラビの事を書きました。それは4月24日、NHK「ブラタモリ」の件で原野に登った時、ワラビが一面に伸びている所を発見。入れる袋を準備していなかったので被っていた帽子に詰め込んで採った話でした。今年は21日に行ってみましたがまだ早く、用意したレジ袋は無用でした。例年になく遅霜の日が多く、また13日以来降雨がないので原野の土も乾燥してワラビもまだ目が覚めていないようです。27日に再度挑戦。今回もちょっと早かったのですが、なだらかな谷のあたり、冬の間にイノシシが地中の食べ物を物色し土が耕されてフカフカになった所に茎の大きな柔らかいワラビが頭を出していました。今回はレジ袋が活躍。短時間で山盛りのワラビが採れました。

 自然界は多少の前後はあるものの摂理に従い季節が進行していきます。人間もこの自然界の一員なのですが自然の摂理を歪めて都合の良い生き方をしてきたように思います。新型コロナウイルスは世界中に広がり多くの死者を出しています。治療薬は各国で開発研究されているようですが、まだ時間が必要なようです。巷では免疫力アップ食品が注目されていて、我が家でも納豆、乳酸菌豊富な「たかな漬け」は毎日欠かせません。ところがある週刊誌に日本人が沢山食べている食品から農薬の成分が検出され、その成分が人の免疫機能を弱めていると言う記事を見つけてびっくりしました。一つは野菜、稲、果物、茶の栽培に使われる殺虫剤の「ネオニコチノイド」。もう一つは除草剤「ラウンドアップ」の主成分「グリホサート」。ネオニコ殺虫剤は現在国内で広く普及している農薬です。またラウンドアップは遺伝子組み換え技術により、この何でも枯らす強力な除草剤をかけても枯れない大豆、トウモロコシ、菜種、綿花の種子とセットで海外の大規模農場で使用され、その産物は日本に輸出されています。ところがさらに、この除草剤を収穫直前の小麦にかけて枯らし、その後コンバインで収穫し日本に輸出しているのだと言います。そういえば数年前アメリカ、イリノイ州を旅したとき、ちょうど小麦の収穫真っ盛り。大型のコンバインで収穫した小麦は大型のトレーラーに積み込まれていました。案内してくれた農場主の話ではそのまま日本行の船の待つ港に直行との事でした。気候が乾燥していたので小麦も乾燥していると思ったのは間違いだったようですが農場主も「ラウンドアップかけ小麦」の種明かしには気が引けたのでしょう。ともあれ新型コロナウイルスに罹らないよう、巣篭り、納豆、乳酸菌を食べて免疫力を上げながら免疫力を弱めると言われる輸入小麦をたくさん食べている事の不思議な現象。先日もテレビで「いま高級食パンが売れている」話が流れていましたが、何を食べるかは個人の選択なので自分の身は自分で守りたいものです。

マルハナバチが大活躍

 我が家の無農薬、無化学肥料トマト栽培は今年で3年になります。米は無農薬、無化学肥料栽培なのにトマトは農薬に頼った栽培から抜け出せなかったことが後悔としてありました。息子に野菜部門を譲り、肩の荷も下りた事だしと小面積で始めたものです。自然の摂理通り交配はマルハナバチにお任せ。夏の栽培なので害虫も沢山ですがネオニコチノイド等の殺虫剤を使うとマルハナバチも死んでしまうので害虫を食べる益虫(天敵昆虫)にお任せしています。新しい取り組みですがこれまで40年間の経験でなんとか3年目に入ることが出来ました。さらに技術の蓄積を重ね、息子のハウスや近所のハウスでも栽培が広がればいいなと思っています。
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