農園だよりDiary

2021年3

2021.03.05
 皆様こんにちは。

 春は名のみの風の寒さや。阿蘇では4月のようなポカポカ陽気で、もう春が来たかなと喜ばせておいて、今度は阿蘇山頂が冠雪するような真冬の寒さになる冬と春のせめぎ合いで、この時期天候の悪戯に翻弄されています。

 そんな中でも植物は着々と春を感じて蕾を膨らませ、庭を見ると梅が開花していました。このところ天候があまり良くなく、今後も晴れの日が無いようなので3日、カメラに収めました。この日は雲一つない青空。梅の花がひと際冴えます。我が家の庭で一足先に咲いた黄色い花の「サンシュウ」、阿蘇の原野の断崖部に自生して牛馬が葉を食べると酔ったようになる毒を持つ「馬酔木(あせび)」、足元を見ると紫色の「クロッカス」、赤紫の可憐な花を葉っぱの上に並べて美しさを競い合っている「ホトケノザ」、「水仙」も芽を出し蕾をふくらませています。春はもうそこに。植物は日照時間や温度の変化を感じて起き出しますが、人は植物が動き出したのを見て春を感じます。農作業も始動。少しずつギアチェンジです。阿蘇の原野の「野焼き」が3月7日に予定されていますが、この分では天候不順で14日に延期でしょう。この時期は天候不順、特に週末になると崩れるので例年、「春分の日」あたりになるようです。代わりに田んぼの用水路、排水路に溜まった土や草を掃除する作業が行われる予定です。4月下旬には水が流されます。米つくりの第一歩です。

 野焼きや用排水路浚え作業の後には地区の公民館に集まって皆で慰労会を開き、ちょっとした肴で一杯やりながら盛り上がるのが楽しみでした。昨年の今頃は阿蘇の田舎では、まだコロナはよその世界の事だったので皆で集まり酒を飲み、大声でしゃべって盛り上がる事に何の抵抗も有りませんでした。最近の熊本県内の感染者はゼロか極めて少ない状況なのですが、うちの地区、12人の中で63歳の私は若い方から3番目。高齢の人にとって少ない危険性かもしれないけれどコロナ感染の可能性のある、皆で集まっての酒盛りは避けたいものでしょう。今のところ中止になるようです。「お疲れさま」の掛け声で解散とは寂しい限り。早く収束しないと、それでも寂れていく集落が一層寂しくなってしまいます。

 3月1、2日廃プラ回収が行われました。私たちの身の回りには沢山のプラスチック製品が有り、便利な生活を実現させてくれています。農業界でも農業ハウス資材を筆頭に沢山の資材が有り、作物の栽培に役立っています。当日は日頃渋滞などない田舎道に廃プラを積んだトラックが長蛇の列。農家には30円/1㎏の費用が掛かりますが、良い作物を生産するためには先ず身の回りの環境を良くすることが大事。マイクロプラスチック等、新しい脅威があることが解明されている今、農家にとって土を汚さない事は基本です。秋とこの時期の年2回、JA、地区上げて回収に取り組んでいます。回収されたプラスチックは業者に引き取られ、また身の回りの製品に生まれ変わります。
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