農園だよりDiary

2023年1

2023.01.11
明けましておめでとうございます

本年も有機栽培の美味しいお米つくりに取り組んでまいります

どうぞ宜しくお願い申し上げます

 皆様には素晴らしい新年をお迎えの事とお慶び申し上げます。阿蘇では厳しいクリスマス寒波がありましたがその後は穏やかな日が続いて、我が家でもゆっくりと正月を迎える事が出来ました。農作業の忙しい季節は毎日体を動かし汗を流し、カロリーを消費しますが、今の時期はカロリー消費も少なく、正月の御馳走、餅、お酒、体重は増えるばかりです。例年、住民健診の後の結果通知で保健婦さんから体重増加、肝機能低下、血糖値の指摘がありますが、まだまだ皆様に美味しいお米をお届けしなければならない体。毎日体重計に乗りカレンダーに記録し、アルコールは体重が自分で設定した範囲を超えると停止。「機械と体は使わないと錆びる」と言う事で、正月に美味しいお酒が飲めるよう、お米の収穫が終わった秋から朝食前に45分歩いており、クリスマス寒波の時も、元日も体が錆びないよう歩きました。お陰で正月には美味しいお酒が飲めました。

 「持続可能な・・・」最近良く聞く言葉です。人の体を維持するのは口を通って体内に入る食物です。人の数は「人口」で表されますが為政者にとって人が食べる物を確保する事が社会安定の肝だったころの習わしでしょう。ところが世界情勢が安定し、日本は経済大国になり狭い農地での非効率な日本の農業者の生産した高い農産物より海外の効率の良い広い農地、安い労動力で生産された安い農産物を買った方が良いという社会の大きな流れにより日本農業は衰退し、この20年間で農家数は320万戸から170万戸に半減、農業者年齢は65歳以上が7割という農業衰退国になりました。日本人の食生活は変わり、日本農業者が生産した農産物は日本人の胃袋の38%しか満たしていない状況です。もう日本に農業は不必要なのでしょうか。アメリカ大統領のブッシュ父は言いました「「食料を自給できない国を想像できるか、それは国際圧力と危険にさらされている国だ」。その反面アメリカは農産物貿易自由化を推し進め日本にアメリカ産農産物を買うように進めてきました。そして時代は進み「失われた30年」、中国の隆盛、人口80億人。その中でのロシアのウクライナ侵攻。世界中で農産物の争奪戦が始まり、穀物、家畜の飼料、作物を育てるための肥料、燃料すべてが値上がりの時代がやって来ました。テレビでは相変わらずグルメだの、何処のパンが美味しいだのやっていますが日本は持続可能なのでしょうか。そう遠くない未来、「食べ物を粗末にすると、バチが当たるぞ」という言葉が口々に呟かれる時代が来ますよ。

 日本は世界中の食材が集まり、世界中の料理が食できる恵まれた国です。しかし、今のままでは日本の農業は衰退し外国からの輸入もままならず日本人の胃袋は満たされなくなります。幸い日本には「日本食文化」がありました。米を主食とした質素だけど日本人に合った食生活でした。日本の農地は1000万トンの米を生産する事が出来るのに現在は600万トンしか生産していません。人口減少と1人当たりの消費量減少が原因です。世界では8億の人々が飢餓に苦しんでいるのに日本人は自国で生産できる米では満足できず貧しい国が安く買うべき穀物を高値で買い取り、その上600万トンもの食品廃棄をしています。バチが当たります。

 弊社では主要社員3名、65才1人、70才1人、75才1人、今後も有機栽培の米つくりを持続するために本年、乗用除草機を購入します。無農薬で米を作ることは大変な労力が要ります。合鴨を入れる事で随分軽減できるようになりましたが網張や鴨の世話が大変です。75歳の人が有機栽培を続けられるように、それぞれ、5年後の、10年後の自分の姿を想像しながらの事です。「体力、気力、工夫」。まだまだ「あそ有機農園」は頑張ります。
本年も皆様の応援を宜しくお願い致します。
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