皆さんの今日は。
田んぼでは今、稲穂が出揃っている最中で、直ぐに開花、受粉が行われます。これから一気に籾殻の中にデンプンが蓄えられあと一月ほどで充実期を迎えます。この時期の晴天は稲の生育にとってとてもありがたい事です。しかし暑いですね。高冷地の阿蘇では子供の頃、気温30℃というのはあまりなかったように思うのですが最近は34℃という日もあり、やはり気温が上がっているのでしょうね。テレビニュースでも毎日高温情報と熱中症の注意喚起が流れます。こんな暑さを乗り切るには食べる事が大事ですね。昨年の夏の会報でもお知らせしましたが夏だからこそ、ご飯と味噌汁をお勧めします。ご飯の中には卵半分に相当するたんぱく質が含まれているのですが、それは味噌汁に含まれる「アミノ酸リジン」の働きにより体に取り入れられるのだそうです。また汗により奪われる水分と塩分が補給されます。そうめん、冷奴もサッパリして良いですね。欠かせないのが薬味です。我が家の菜園の茗荷の葉をかき分けてみたら出ていました「茗荷」が。早速刻んで食べました。夏の風味です。
子供の頃はカブトムシや蝉取りに夢中でしたが茗荷採りも好きでした。貧しい田舎暮らし。テレビがやって来て洗濯機、冷蔵庫が来て生活が段々便利になるのと同じペースで私は成長しました。夏は暑いものというのがあたり前で、それに家の造りも対応していました。我が家には南側と北側にそれぞれ長さ4間の縁側があり、夏の時期、朝は硝子戸を戸袋にしまい夕方には戸袋から出して戸締りが私の子供の頃の仕事でした。間仕切りの襖や障子を外すと吹きぬけになり、家の北側の田んぼからの風が通りぬけます。盛夏の時期には硝子戸は開けたままで夜は蚊帳を張って寝ました。懐かしい情景です。夏の必須アイテムは団扇でしたが、それに代わり扇風機がやって来て、今までに体験した事のなかった新品の扇風機の風の匂いと風圧に魅了されました。同じ頃、今のように大きくない、小さな冷蔵庫も来て、その中でも子供の私が一番うれしかったのは冷凍室があり製氷皿で氷が作れることでした。夏休みには氷を入れてクルクル回すとかき氷が出来る器具を買ってもらい、市販のシロップをかけて食べました。懐かしい昭和の時代の思い出です。阿蘇は高冷地で涼しいからと、ずっとエアコンは買わずに過ごしました。買ったのは10年くらい前です。当然ですが涼しかったですね。しかし昼休みに冷えた部屋で過ごすと外に出た時のギャップが大きくて体がだるくなりました。今は昼寝をするときエアコンを切って休むと気持ちよく寝落ちし、その間にジンワリ室温が上がり、目覚めた時には直ぐに外気に対応できます。また夜は昭和の時代流。家の北側は太陽熱で温められていないのでの縁側で網戸にして寝ます。毎晩熟睡です。
地球温暖化が世界的重要課題になりました。発電の為に原発を沢山作りましたが大震災による事故でその信頼性が問われ多くの原発で稼働が止まり、代わりに火力発電による電力が私たちの生活を支えています。発電燃料のLPGや石炭を燃やすとCO2が排出され温暖化が加速し気温が上がります。すると我慢できないのでエアコンを動かし電気を使います。また最近はやりの「AI人工知能」は膨大な電気を使うのだそうです。電気自動車も製造過程で多くのCO2を排出し、加えて重いバッテリーを積んでいるのでエネルギーコストが掛かります。究極は空飛ぶ自動車です。科学技術は日々進歩し、人間の欲望には限りがありませんが地球には限りがあります。その一方で水田から発生するメタンガスが地球温暖化を進めているから水田はやめて畑で米を作れとか、牛のゲップがメタンガスの発生源だから牛にゲップをさせるなという論調が世界で広まっています。畑での米つくりには水田より多くの除草剤が必要ですがそれを生産するためには沢山のCO2が排出されます。牛肉は食べたいけれどゲップは困る。身勝手な意見が世界を席巻するのは困った現象ですが最終的に「人が生きるためには何が最も必要なのか」。先人の暮らしの中にその答えがあるように思います。