農園だよりDiary

2025年1

明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。

2025.01.08
 皆様には輝かしい新年をお迎えの事とお慶び申し上げます。

我が家の角松は玄関の横に、全て身の周りにある竹、松、榊、アオキで作りました。ユズリハは台風で倒れてしまったのでユズリハの赤色はありません。例年アオキには赤い実が成るのですが今年は全く成っていませんのでアオキの実の赤色もなく、緑一色ですがこれも今年の角松です。そういえば昨年は梅の実が不作、我が家の甘柿も全く成りませんでした。花を咲かせ実を成らせると言うのは大変な事ですが、猛暑もあり植物も体調コントロールが難しかったのでしょう。

 昨年は「令和の米不足」と言われ、「平成の米騒動」から30年、世の中のほとんどの人が「米はスーパーに行けば必ず買える」と思っていたのに売り場に米がない事態が起こりました。日本の人口減少に伴い、米の消費量も減少すると言われ、毎年の生産計画もそれに合わせて少なくなってきました。米は余っているのだからと一般の米の値段は据え置かれ、いや引き下げられ30年前は1俵(60kg)当たり2万円だったのが最近は1万5千円になりました。資材、農業機械は年々値上がりするのに販売価格は値下がりし、米つくりは一番採算の合わない農業になりました。いま作っている農家は、消費者の皆さんのご理解を得て販売している私達の様な特別な米生産者と大規模農家、あとは年金を受け取りながら農業は体の続く限り、そして農家じまいを覚悟している農家です。統計上は2030年に農家数は半分になると言われていますが、やめる農家の多くは米つくり農家です。皆さんすでにお気づきでしょう。野菜類が値上がりしています。イチゴも高いですね。20年前、イチゴパックは300gでした。当時全国に沢山の産地があり、「産地間競争」なる言葉があり、そのパックに見かけが良いように370g以上入れていました。ところがイチゴ農家は昼間に収穫や栽培管理、夜はパック詰め作業で若い後継者に敬遠され産地がなくなっていきました。すると出荷されるパック数が減り消費者の皆さんに行き渡らないようになり、現在200gパックに200g詰め、粒の大きさもまちまちになりました。それでも生産量は伸びず、以前はクリスマス、正月、バレンタインと行事が終わるごとに価格も下がっていたのが現在、5月の収穫終わりまで高値が続いているようです。イチゴパック詰めはJAパックセンターが引き受けるようになりましたが農業用ハウス資材がべらぼうに高く、新規参入はありません。これからイチゴはもっと高くなることでしょう。

 年も新たになり、弊社メンバーもそれぞれ一つ年を重ねました。弊社のお米をお待ち下さっている皆様がいらっしゃるのに、これから体が持つまでなどと悠長な事を言っている場合ではないのです。それぞれ若い人を頼んだり、経営継続に向けての策を考えている所です。現在、皆様からのご注文が増えて生産量に余裕がなくなっている状態です。我が家では私の同級生が務めを定年退職し第2の人生を探しているので、彼らの力を借りて田んぼの面積を増やして行こうかと考えています。これからも皆様にご安心頂けるよう、あそ有機農園社員一同、力を合わせて美味しいお米つくりに邁進していきます。
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