定期便年間発送計画書作成のお願い
日頃より弊社の「阿蘇で育てた有機のお米」をご利用いただきありがとうございます。
昨年は令和のコメ騒動により収穫前から集荷業者による米争奪戦が起こり、前年比70%高という価格高騰になりました。その影響で消費者の米離れが進み、現在過去最高の在庫と言われている中、今年もまた豊作のようなので益々在庫が膨らんで一般栽培のお米価格は下がるようです。
弊社では皆様のご理解を頂き、長年にわたり有機栽培のお米生産を続けてまいりました。一般栽培では成分量が高くカサが少ない手間の掛からない化学肥料を撒き、田植え後除草剤を散布すれば米ができるのに有機栽培では大量の堆肥を撒き、田植え後は除草機で草取り、人手でまた草取り。何度も手を掛けての米作りです。団塊世代農家が主役の日本農業で有機栽培の田んぼは減少の一途です。そんな中、弊社では来年も続けられる再生産価格での販売を行っています。昨年産のお米の価格も皆様のご理解のもと10%程度の値上げを致しましたが最近全ての物が値上がりしています。農業生産資材も例外ではありませんが本年は価格据え置きでお願いいたします。また、送料につきましては別紙「送料一部ご負担のお願い」の通り改定させて頂きます。同封の年間配達スケジュール表をご確認の上、変更がある場合はご記入の上返送ください。よろしくお願いいたします。
消費税減税について
皆様ご承知の通り、食品消費税が来年4月から1%に引き下げられることが閣議決定されました。国は国民から広く薄く税金を徴収し国家を運営するのが務めです。消費税は全ての商品、サービスに税金をかけて国民から広く薄く税金を徴収し医療、教育、介護などの社会保険料の財源にするものです。事業者は販売したときにかける受取消費税から仕入れた物に掛かる支払消費税との差額を国庫に納付しなければなりません。今回の消費税減税は生産資材などに掛かる10%の消費税は支払い、販売代金で受け取る消費税は1%になるものです。
農業専門誌に今回の減税について、経営規模別の減益試算が掲載されました。弊社規模では年間185万円の減益が予想されています。物価高騰対策としての政策なのに一般国民は物価が下がって嬉しいのに、農業者や漁業者は収入が減少するのは国の政策として公平性があるのでしょうか。国は農業者、漁業者に対して支援策を今から協議すると言っていますが、どのような支援があるのか来年4月に間に合うのか不明です。来年4月に発送する米の定期便から価格を改定しなければなりませんが、価格改定の手間がかかるし、前述の通り農業資材も高騰している折、支援策が不十分ならこのままの価格でお願いしたいと考えています。
現場の状況
令和のコメ騒動と言われた一昨年の米不足。原因は国が担っている需要と供給の統計が間違っていたのが原因だそうです。国は安定的に国民に食料を供給する義務があるはずです。中国では国民14億人2年分の食糧備蓄が目標と言われています。日本では現在、米政府備蓄15日分。過剰在庫と言われながら民間在庫と合わせて4か月分。小麦についても年間消費量の2.5か月分。円の力は円安で最盛期の半分になりました。食糧は世界中どこからでも調達できる時代は終わり、中国が買い進める中で日本は苦戦しています。
前述の通り、今年の一般米価格は下落するのに資材高、消費税減税で農業者の生産意欲は低下しています。我が家から1時間ほど行った山間の小川沿いに広がる小さな面積の田んぼではイノシシの被害防止のため畳の大きさの金網を縦に並べて延々と設置されています。横ではイノシシが飛び越えるのです。設置費用も大変ですが年間何度もの草刈りも大変です。大きな農業機械も入らない、効率の悪そうな農業です。おそらく高齢の農業者が田んぼは自分の代で終わりと覚悟を決めて耕している様子です。日本の農地の4割は中山間地と云われる中、こういう風景は全国各地にざらにあることでしょう。しかしこういう農地の積み重ねが日本人の胃袋を満たしてきたことに間違いはありません。何を食べるのかはそれぞれの選択です。