農園だよりDiary

2015年2

2015.02.02
 皆さん今日は。如何お過ごしですか。 1月もあっと言う間に過ぎて2月になってしまいました。今年は年が明けて阿蘇では毎日穏やかな日が続いていましたが今朝(2月6日)は積雪がありました。


 気温はそれほど下がりませんでしたので日が昇るとすぐに融けてしまいました。阿蘇山の火山灰の心配ばかりしていましたので朝起きてみたら世の中が真っ白でびっくりしてしまいました。まだまだ3月の上旬までは積雪の心配が有ります。

 ところで最近ニュースによく「農協改革」と言う言葉が登場します。私達農業者にとって農協はごく身近な存在ですので非常に関心がある内容です。農協は「営農」「購買」「信用」「共済」の4事業を行っています。営農事業は農家への経営、技術指導と生産物を集荷して市場等に販売をします。購買事業は農家が使う生産資材(肥料、農薬等)をまとめて仕入れて農家に販売します。信用事業はテレビCMで皆さんご存知のJA貯金です。共済事業はCMで仲間ゆきえさんが登場するJA共済です。今、全国に731の農協が有りますがほとんどの農協が営農や購買事業収益では成り立たなくて共済事業収益で経営をつないでいる状態です。「JA貯金」は全国の農協の系統組織ですのでメガバンクに次いで、またJA共済も同様に系統組織ですので損保会社の上位に位置しています。世の中「新自由主義」と言われる時代。一昔前、郵政民営化が断行され、日本国民が汗水垂らして積み上げた貯金と簡保が市場経済の渦の中に飲み込まれました。田舎の郵便局は廃止され、郵便業務は分断され配達員に頼めば何でも済んだのがそれも出来なくなり、田舎のお年寄りはわざわざ遠くの郵便局にタクシーに乗って用を済ませることになりました。前回の郵政民営化と同様、全国の農家が積み上げてきた貯金と共済が新自由主義の荒波に飲み込まれ農協組織は帆柱の折れた帆船になろうとしています。農協という組織は功罪両面があり改革すべき点は沢山あります。しかし地方で農業を営む者にとって農協のサービスは欠かせないものです。我が家は有機の米つくりをしていて全量農協を通さずに販売していますが米穀検査は農協に委託し保管は農協の空倉庫を借りて行っています。自前で販売してみて農協の有り難さが分かる反面、売れる物を作る努力や販売力を磨く大切さも痛感しています。「農協改革議論」の中で農協監査を誰がするのかが大きな問題になっているようですが議論の本質がどこにあるのかはベールに包んで誤魔化しているように思えます。皆さんも食料に関わる事柄ですので少し関心を寄せて頂ければ幸いです。

 それから、昨年末からバター不足が話題になっていました。国が緊急輸入をしたけれど品薄は解消していないというニュースの中で、街中の主婦にインタビューがあっていました。その主婦曰く「こんなに日常的に使う食品がなくなるなんてどういう事でしょう?」市場経済の中で国内の酪農家が淘汰され、海外の安い乳製品に頼ることになりました。農産物の生産は天候に左右されます。安定供給は神話です。TPPも沢山ニュースで流れます。バターと同じことは他の食品でも今後起こることです。

 我が家のゲンちゃんとクロちゃんはとても仲良しです。いつも二匹一緒です。この日は風呂に入ろうと思って脱衣場の洗濯物の籠を見たら二匹丸くなってお休み中でした。

 目を覚ますといけないので静かに服を脱いで風呂にはいりました。

 猫ちゃんはいいな!!
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