農園だよりDiary

2020年8

2020.08.09
 皆さんこんにちは。

 毎日暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしですか。先月号でもお知らせしましたが、阿蘇では6月10日に梅雨入りし、明けたのは7月29日。その間、数日晴れ間がありましたが殆ど雨続き、文字通り梅雨でした。7月5日には熊本県南部で大水害が発生しました。地元紙には今も連日被害状況の記事が掲載され、テレビの報道番組でも被災地の惨状が映像で流れてきます。日本三大急流そして清流「球磨川」は過去にも大洪水が発生し、その対策として住宅地の嵩上げ工事が行われてきました。ところがある集落は6mの嵩上げが行われ、もう大丈夫と安心していたにもかかわらず今回の水害では2階の天井まで水が来たのだそうです。気象庁はこれまでとは桁違いの「線状降水帯」が発生したと発表。この数日の間に九州各地、本州、四国でも洪水が発生、いつ自分の住んでいる地域が被害に遭うか分からない時代になりました。阿蘇では幸い水害には至りませんでしたが、ひと山越えた北方、南方、東方で水害が起きて正に紙一重の状況でした。

 先日スマホのニュースアプリを見ていたら「現在世界中のエアコンを動かすための電力を生み出す為に排出されるCO2の影響で温暖化が加速され、ますますエアコンを稼働させなければならない負のスパイラルが生まれている。またオゾン層を破壊すると言う事で使用が禁止されたフロンガスの代替「ハイドロクルオロカーボン」が実はCO2の数千倍の保温効果がある。」と言う記事を見ました。驚きですね。対策としては「世界中でエアコンの改良が急務」と締めてありました。これまでもこの農園だよりで「温暖化は深刻だけど便利な生活に慣れたこの身にとって生活スタイルを変えるのは難しい」事を書いてきましたが今夏、我家ではエアコンをまだ使っていません。高冷地阿蘇でもお昼にはかなりの温度になります。エアコンをつけて昼休みをすると気持ちよく休めます。ところが午後の作業を始めるときは逆に外の暑さが堪えます。我家は田んぼに面していて昔ながらの農家の造り。間取りが広く、外回りのサッシや内部の建具を開くと風が通り抜け気持良く休めます。何も取られる物がないので夜も網戸にして寝ますが夜中は寒くなり、何か掛けないといけません。エアコン第一思想から1歩下がってみて分かった事でした。しかしこれはあくまで高冷地阿蘇での話なので皆様方は適切に使用して体第一になさって下さい。ともあれ小さな取り組みで自己満足かもしれませんが気象変動は農家にとって、人類にとっても死活問題。千里の道は一歩から。何でも良いから何か環境に良い事の実践でしょうか。皆様方には化学肥料や農薬を使わない我家のお米をご支援いただいていることが環境を考えた取り組みの一つですね。

お盆を前に皆で

 8月2日。お盆を前に地区住民全員の参加で集落の道路、用水路など個人に属さない所の草刈り作業が行われました。朝の涼しい時間、「刈払機」を担いで集合。路肩や用水路沿いの草を刈って行きます。みんな草刈りのプロ。安全に気を配りながら誰が作業の指示をするでもなくエンジンの音だけが響いて粛々と進行し、瞬く間に夏草は刈り取られ道路も用水路も綺麗になりました。これでお盆を迎える準備が整いました。都会ならさしずめお役所が業者に委託して行う作業でしょう。しかし田舎は何でも自前。たいていの事は自分たちで片づけてしまいます。作業が終わり綺麗になったのを見ながらの帰り道は気持ちの良いものです。
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