農園だよりDiary

2021年12

2021.12.06
 皆さんこんにちは。

 12月に入り阿蘇では毎日霜が降りるようになり、畑も山々の木々も冬枯れのベージュ一色の風景になりました。温暖化の時代とはいえ寒さは堪えますね。この時期、オフシーズンになった野球界では戦力増強の為に新人選手の獲得、あるいはトレード等、ストーブリーグが活発に行われています。農業界でも米の収穫が終わり一段落の今の時期、「人・農地プラン」と言うストーブリーグが全国の各集落で行われています。これは国が全国の市町村に行わせているものですが以前から言われていた後継者不足は一向に解消の兆しはなく、全国農業者の7割は65歳以上が占める事になりました。その人たちも高齢になりリタイヤ。2020年統計では2015年、約200万人いた農業従事者が5年間で約150万人に減少したそうです。そこで国は5年後10年後の地域の農業を皆で考えましょうと旗を振り、市町村の尻を叩き運動を進めているわけですが、これが何とも生ぬるい事で将来の農業に対する意欲度のアンケートを取り、それに基づいての話し合いをしましょうという物です。私の集落14戸の内、専業農家が10戸。みんな規模の大きな園芸や畜産農家の働き者です。戸主の年齢は65歳以上が7人、以下が3人。後継者がいるのは4戸だけです。そこで後継者のいない方の農地を5年後、10年後どうしましょうかと相談する会を市農政課職員が行うわけですが、みんな我が家の事で手一杯。特に園芸(トマト、イチゴアスパラガス)農家は収益が低い米つくりに裂く労力はなく、毎年話し合いはするけど答えは出ず、何も変わらないまま年月は過ぎて行きます。日本人が米を食べなくなり、さらにコロナ禍の時代、令和2年産の米が売れ残り今年の米の値段は生産経費も賄えない価格になり最悪です。誰が赤字覚悟での米つくりを喜んでするでしょうか。国は将来の食料問題も考えての施策なのでしょうが農業も経済活動です。気持ちだけでは何も進みません。と言うわけで毎年恒例の農業界のストーブリーグは何の戦力増強も果たせぬまま市役所職員の御苦労と配布書類やアンケートの為の紙の浪費で終わります。このままでは将来みんなが今のように当たり前に食べ物を食べられる事が過去の懐かしい記憶になる事でしょう。食料問題は国民みんなで考えないと、その時になってよその国は助けてくれません。しかし幸いなことに弊社は皆様、会員のお一人お一人にご理解を頂き、社員一同また来年も一生懸命頑張るぞと、意欲を持って臨むことが出来ます。本当にありがとうございます。

山田保育園からのサプライズ

 先日仕事をしていると可愛い声で何やらワイワイガヤガヤ。外に出てみると近くの山田保育園の園児と保母さんでした。毎年5月、我が家のイチゴハウスではイチゴは沢山なっているのですが出荷はもうやめてしまいます。そこで保育園に連絡して園児たちに来てもらってイチゴ狩りをしてもらいます。みんな大喜び。沢山収穫して持ち帰りしてもらいます。今年はコロナでハウスに来ていただくのはやめてイチゴを採って保育園に届けました。昔、田舎はどこの家庭も兄弟が多く子沢山でしたが今は若者がいなくなり、子供も少なくて可愛い子供は(表現はおかしいですが)珍しいのです。そんな子供が沢山来てリースをプレゼントしてくれたので家内も大喜び。来年はコロナが治まって、みんなでイチゴハウスに来られたらいいですね。
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